【オススメ】 寺岡さこ/恋はネタ作りの後で


恋はネタ作りの後で 1 (裏少年サンデーコミックス)

■【オススメ】 受けない女芸人が相方を得て初めて受け始める。 コントというか漫才部分も避けずに 作りこんで描写しているのは偉い。

出っ歯をからかわれてショックだったときに、 ルックスをネタに笑いを得ている漫才芸人を テレビで見て、救われた主人公。 彼女はその後お笑い芸人を目指す。 養成学校からピン芸人としてデビューするが、 小屋では全く受けず。最前列の常連さんからは いつも厳しいダメ出しのアンケートが返ってくる。 支配人からも最後通牒を突きつけられ、 崖っぷちに追いやられたヒロイン。


そこに、先輩芸人から合コンの誘いが舞い込む。 それどころではなくネタ作りをしたかったのだが、 食事タダに惹かれて参加。そこで自分同様、 人数あわせに呼ばれた女性のキャラの立ち具合に 魅了され、相方になってもらえないかと頼み込む。 しかし実はその人は女性ではなく、 先輩芸人と同郷の男性で、しかも、 いつも最前列で厳しい意見を言うあの常連さんだった。


実はイケメンなその常連さん、いい会社で出世していたが 心くじけたときに入ったライブハウスでヒロインの 受けなくても頑張る強いハートに感銘を受けたのだという。 相方になるのはいやだ、とまぁ素人なので当然ながら 抵抗。でもネタは提供する、という台本作家というか 指導役になることを約束する。


というところで止まるのかと思いきや、 ヒロインはボケではなくツッコミが向いているのではないか、 と常連さんが気づいたことから更に話はコロコロと 転がっていく。ヒロインは芸人として魅力的なブス、 という設定のようだが、漫画なので普通に可愛く見える。 その辺がなぁ、と思っていると、イケメン常連さんは 彼女のことを可愛いと思っている様子。 不細工を描く作品でいつも引っかかるビジュアルの見える 漫画の欠点が、本作の場合はうまいこと解消されているのは 良いところ。


受けていなかったヒロインの芸がようやく笑いをとれるようになる、 というところからコンテストを目指していく展開は定番も 読ませる。特に、ネタをきちんと見せるのは、 面倒なところまで作り込んでいて偉い。 作品作りは相方ながら、 ヒロインも舞台度胸があり、その点は当初の設定から 織り込んでいるのが見事。そもそもヒロインには芸人として 魅力的なルックスがある、という設定は絵で見せるのが難しい分、 別の強みをきちんと用意しているのが素晴らしい。


恋愛要素に関しても芸第一で押しとどめているようで、 これもどこかで転がす材料になるのだとすれば、 仕込みは万端。ネタを見せていく必要があるので ストーリーよりもそちらのネタ枯れのほうが心配だが、 チャレンジングな姿勢は志が高い。 続刊発売されました→ 恋はネタ作りの後で 2 (裏少年サンデーコミックス)


【データ】
寺岡さこ (てらおかさこ)
恋はネタ作りの後で
【初出情報】裏サンデー(2017年) 【発行元/発売元】小学館 (2017/6/19) 【レーベル】裏少年サンデーコミックス 【発行日】2017(平成29)年6月24日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→恋はネタ作りの後で 1 (裏少年サンデーコミックス)

外資系エリート×女芸人の漫才ラブコメ!
コンプレックスを笑いに変えていた芸人に憧れ、女ピン芸人となったかおる。しかし全く売れず。 そんな中、付き合いで参加した合コンで、かおると息の合った掛け合いをしてくれた男・晴巳に運命を感じて――? 外資系エリートリーマンと売れない女芸人による異色の漫才ラブコメ、スタート!


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【オススメ】中村光/ブラックナイトパレード


ブラックナイトパレード 1 (ヤングジャンプコミックス)

■【オススメ】脇役キャラ、と思う人物に意外な才能があったという 話。それがサンタの会社の仕事であり、しかしブラックコメディであるという 捻り具合。

コンビニバイトの主人公。大学受験に失敗し、就活もうまくいかずに 三年。年下バイトは出来が悪いがそれでも大学生で、内定が出て、 彼女もいる。店長に誤解され、勢いで廃棄品を持ち出した。 その帰り、自宅の前の屋台に顔を出した所、 彼は攫われてしまう。罪悪感たっぷりに万引きするお客さんみたいな人を 待っていた、として。


とっても悪い子は袋に詰めて攫われる、そして赤いサンタクロースと、 良い子達のクリスマスのために働くんだ、という。 彼はそうして労働力として連れてこられた奴隷というか懲役兵。 ただし、労働環境はかなりホワイト。月給あり手取り30万、 残業代ボーナス昇給有り。全寮制で3食つき。ということで彼は 就職することにする。


ちょっと色々信じられない主人公は色々と伺いながら疑心暗鬼。 その慎重さのおかげで読者もこの世界を俯瞰できる。 普段なら鈍くさくて厄介なキャラクターに見える主人公の設定も、 ファンタジーの世界であれば意味を持つのだった。


この世界では、赤いサンタクロースは死んでいる。 そして主人公を連れてきたのは黒いサンタクロースで、 主人公の衣装というか制服も黒。悪い子専門の黒サンタは 良い子には触れられないのだという。


という話とともに、ある種の懲役刑であるこの仕事は、 連れてこられた罪を償うと解放される。ただしそれは 就職したつもりだった彼には納得し難いことでもある。


こうした設定を駆使し、主人公の仕事のユニークさとバカバカしさを 加えて転がす話は、さすが中村光作品と思わせる。 ブラックなファンタジーだが主人公の成長ものでもあり、 秘められた才能が発揮される話でもあり、一応ライバルもいる。 うまいこと女の子と、ゆるキャラ的なものも混ぜ、 読ませる作品にしているのは見事。来月、続刊発売予定。 →ブラックナイトパレード(2): ヤングジャンプコミックス


【データ】
中村光
ブラックナイトパレード
【発行元/発売元】集英社 (2016/12/9) 【レーベル】ヤングジャンプコミックス 【発行日】2016(平成28)年発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ ブラックナイトパレード 1 (ヤングジャンプコミックス)

クリスマスを一人むなしくコンビニバイトに費やした日野三春は、その夜、黒いサンタ服の男に遭遇する。「悪い子の所には、黒いサンタがやって来る」そう語る男に「悪い子」だと告げられた三春は、突如、サンタの袋に“捕食"され…!? 気づけばそこは、世にも奇妙なサンタの会社!! 悪い子は、サンタのために強制就労!? 手厚い待遇で可愛い同僚もいるけれど、この仕事夢か悪夢か!!?


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【オススメ】 田中晶、島崎康行/CLOSER〜クローザー〜


CLOSER〜クローザー〜 1

■【オススメ】ちょいちょい生まれてくるタイプの野球漫画。 素行悪いが野球には真摯で勝つことにこだわる天才 投手もの。設定は平凡だがその分シンプルで、 読んでいると作品から熱と勢いが伝わってくる。

f××kシーンで始まる物語。主人公は登板前のクローザー。 ブルペンでチアガールとナニをしているのだった。


という始まりで主人公の破天荒さを示すこの作品、 とはいえその後にこの手のお色気シーンはほぼ皆無。 主人公は球界の紳士的存在であるチームのクローザー、 粗暴な彼はオーナーとは犬猿の仲。 とはいえ連続セーブ日本記録に並ぼうとする実力の持ち主 優勝を宣言しているオーナーは主人公の態度に我慢していたが、 堪忍袋の緒が切れ、彼を放出することに。


万年最下位のチームに移籍した主人公だが、 彼は自分のピッチングを活かす相手として 二軍からあがったばかりの捕手を指名、 失点したら引退する、と宣言までして 球場は観客で溢れ、チームの状況も活気づく。


野球はチームスポーツであるので、 どう周りを活かすか、どう相手をはめるか、 を追求していく。結構人情派でもあるし、 粗暴な風も潜めていき、あえて憎まれ役を 買って出ているような深いようなそうでないような 漫画になってきているのは、当初の設定どうしたのよ、 と思いもするが、まぁ打ち上げロケットのようなものなのだろう。 物語としては、切り捨てて正解。


スーパーマンを主人公にしたスポーツもので、 万能感漂う内容なので彼の無双を楽しむ話。 敵としては彼を放出したオーナーを用意、 さらにシーズンでセーブ失敗失点したら引退と彼自身が宣言し ハードルを上げることで緊張感を醸し出す。 ただ、そこまでハードルあげると、負ける話など描けないわけで、 話の自由度が下がるわけだが、このシーズンだけという 縛りではあるので、とことん突っ走っていくのだろう。


話に膨らみようはなさそうだが、 力漲る内容は読んでいて気持ちが良く、 続刊も読みたい作品である。


【データ】
原作=田中晶 、作画=島崎康行
CLOSER〜クローザー〜
【発行元/発売元】日本文芸社 (2017/9/29) ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→CLOSER〜クローザー〜 1

球界を騒がす本格ピッチャー伝説開幕!! オーナーに逆らい常勝チームから最下位球団に電撃移籍!! なおかつ救援失敗なら即引退を宣言し、九回のマウンドに上がる大場烈人!! しかし彼の右腕が唸る時、記憶と記録が更新される!!!!!!


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【オススメ】 山川直輝、朝基まさし/マイホームヒーロー


マイホームヒーロー(1) (ヤングマガジンコミックス)

■【オススメ】ヤクザ者との化かしあい。 お母さんの腹のくくり方が凄い。

一人暮らしをはじめた一人娘を溺愛し構う 父親。仕事で近くに寄る旅に顔を見に行っている。 待ち合わせにやってきた娘は帽子にマスクにサングラス。 店の中なので、とはずさせると、顔には殴られた跡があった。


娘と別れ店を出たところで、どうやら娘を殴った彼氏らしき人物と その取り巻きに出会う。あとをつけると組の者に絡まれて 裸に剥かれたうえで免許証とともに写真をとられる始末。 しかしそれで娘が危ないと感じた彼は翌日仕事を休み娘の部屋へ。 合鍵を持ってあけると部屋には同棲っぽい気配が。


そこに男がやってくる。やはり彼氏と疑った男だった。 しかも携帯で誰かと話す内容は、義父の会社のカネを狙っており、 娘は水商売に売り飛ばすつもり、そして前に二度ほど彼女を 殴り殺した過去があるというものだった。


この流れで父親は男と部屋で対面、さてどうする、 という間もなく急展開。父親は男を叩きのめすことに成功するが そのまま殴り殺してしまう。そこにやってくるのが妻。 加えて、娘も帰ってくるし、部屋を見張っている組の者もいるという状況。 話はどんどんエスカレートしていく。


死体をどう処理するか、ヤクザ者の追及をどう逃れるか、 娘や義父をどう守るか。一線を踏み越えた話として展開しているのが 本作の割り切りである。そうした内容だと主人公一人でなんとか しようと考えそうだが、この話では妻は秘密を共有し共犯者になっている。 まぁ家族でヤクザ者に対抗するという筋書きのほうが エキサイティングではある。


【データ】
原作= 山川直輝(やまかわなおき)、漫画= 朝基まさし(あさきまさし)
マイホームヒーロー
【発行元/発売元】講談社 (2017/9/6) 【レーベル】ヤングマガジンKC 【発行日】2017(平成29)年9月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ マイホームヒーロー(1) (ヤングマガジンコミックス)
頼れる妻と、ちょっと反抗期気味だけど可愛い高校生の娘。鳥栖哲雄の人生はそれなりに幸せだった。娘の顔に殴打の傷を見つけるまでは。「100万の命の上に俺は立っている」の山川直輝、「サイコメトラー」「でぶせん」の朝基まさしの異色コンビが描く、罪と罰、愛と戦いの物語、開幕!


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【オススメ】 酒井美羽/10ダンス!ダンス!ダンス!!


10ダンス!ダンス!ダンス!!(1) (ジュールコミックス)

■【オススメ】 よく飲み食べする太った女性が 実は社交ダンスのA級パートナーだった、 という意外性から始まる物語。

女性同士で飲んでいるうち太っているほうが主人公。 彼女は実は大学時代はチャンピオンで プロに転身した競技ダンスの踊り手。 しかし、相手役であるリーダーと不仲になり パートナーの座を後輩に奪われてしまい、 失意で太ってしまった、ということらしい。


ただし彼女は世話になった先生のもとで レッスンプロ的な仕事をしている。 そこへやってきたのがかつての教え子。 ジュニアランキング上位だったが 高校生の今はチアリーディングのほうに夢中。 だが文化祭でクラス対抗の出し物をする際に 自身が競技ダンスをしていたのがバレたことから 代表でダンスを踊ってくれないかという話になった。


競技ダンスには相手が必要、なので抜擢した 男子にレッスンをして欲しい、というのが 彼女が久々に訪れた理由。 で、その男子は以前主人公が夜中に遭遇したことのある子 だった、という展開である。


その男子にデブだなんだと言われつつ、まぁ口は悪いが、 ダンスは真面目にやろうという気にはなっていたようで 彼は主人公に教わりつつ、文化祭を当日を迎えるがトラブルがあって、 という流れはなんとなく読ませるが、改めてあらすじを思い返すと、 レッスン回数は少ないわ、なんでヒロインは急に痩せてるねんとか、 都合の良さはあちらこちらに。でも良いのである。 勢いで読ませることが出来ているのであれば。 辻褄があっていなくても、その場で気にならないなら問題はない。 ヒッチコックの映画が実はツッコミどころがあるものの 映像として流れで見せられると納得してしまうというのと同じである。


しかし、え?そうなの?と思ったのは、競技ダンスは男性にしか格付けはつかないのでカップルを解消すると女性は無級になるとか、男性はペア解消してもすぐ次のパートナーと協議会に出られるが女性は一年間出場停止であるとか(特例はあるらしい)、さすがヨーロッパ生まれのスポーツ!と感心する。


それはともかく。 一巻の終わり方を見るとまぁそういう展開にせざるを得ないのだろう けれど、当初の設定をわやにしてしまうところは、なんだ切り離しロケットにすぎなかったのか、そうなると以降は普通の話になってしまうなと 思いつつ、でもまぁ著者なので普通に面白い作品には仕上げてくるんだろうなぁということで、続刊は買おうかなと。ちなみに2巻は発刊済→ 10ダンス!ダンス!ダンス!(2) (ジュールコミックス)


【データ】
酒井美羽 (さかいみう)
10ダンス!ダンス!ダンス!!
【初出情報】JOURすてきな主婦たち(2016年〜2017年) 【発行元/発売元】双葉社 (2017/4/17) 【レーベル】JOUR COMICS 【発行日】2017(平成29)年4月17日第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ 10ダンス!ダンス!ダンス!!(1) (ジュールコミックス)

ラブロマンスの女王・酒井美羽の新境地! 豪華絢爛な【競技ダンス漫画】。かつて競技ダンス界で活躍していた千尋。 突然ペアを解消され、今ではすっかり太って、ダンス教室に雇われて先生をしていた。 ある日、千尋の元教え子・凜桜が友人の男の子を連れてきてダンスを教えるように頼まれる。 聞けば文化祭でダンスを踊る事になったらしい。男の子は亜斗夢という元バスケ部の高校2年生。 最初は、嫌々だったダンス練習も千尋の導きで亜斗夢はメキメキ上達していく…。 迎えた文化祭当日、事件は起こる!? アラサー女子と美少年高校生の熱血競技ダンス漫画スタート!!


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酒井美羽/M式プリンセス
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【オススメ】 菊池真理子/酔うと化け物になる父がつらい


酔うと化け物になる父がつらい

■【オススメ】なかなかにヘビーな話を、 あけすけに描く、真摯なお話。

アルコール依存症であった父親に悩まされた 娘の視点で描くエッセイ漫画。時間軸をいじることなく ストレートに物語が進んでいくので、 読み手は話の世界に引き込まれる。 題名にあるとおり、読み手も辛くなるので注意。 軽いタッチの内容ではないので、 心に余裕のあるときに読むことをオススメする。


父は普段は小心者の類だが、酒を飲み、そして酔う。 弱い酒を社長という仕事柄飲まざるを得なかったことが 影響しているようなのだが、酔って潰れて家族の約束を 破り奇行に走るような人だった。飲酒運転で 車を燃やしたりもする。一方で母は 宗教にハマっており、そして精神的に追い詰められ、 一時は家出。そして遂には自殺してしまう。


そんな環境で育ったがゆえか、主人公も精神的に追い詰められ、 それがある日緊張の糸が切れたのか、高校卒業後進学も就職もせず。 期待されていない状況に身を置き、それが心地よく、 モラトリアムな状態で漂っていた。そんななか、投稿したマンガが受賞。 父も喜んでくれて、これで変わるかと思いきや、そういうわけにもいかず。 この後自身が付き合う男も酒乱だったという展開に。


いやあ、シンドい。2ちゃんねるだのオープンだのでよく見るというか まとめサイトでよくある毒親とデモデモダッテな図式。搾取子的な存在は いないようでそこだけは何よりだったかもしれないが、だめんずを見ながらだめんずに引っかかってしまうという負の連鎖である。


いや、主人公は、家族が欲しかったのだろう。彼氏だけでなく、父と縁を切らなかったのも、どこかで家族というものを必要なものだと思っていたのだろう。そうしたものを吹っ切れるほど割り切れたら、どれだけ別の人生が広がっていたことか。しかし、人は知らない道はなかなか選べない。そもそも道があることを知らないし、知っていても行ったことのない道は躊躇する。行かなかった判断を正当なものにするために今いる場所をこれでいいのだ、正しいのだと思い込む。傍から見ると、おかしい、と思うのだけれど。当人はそうは割り切れない。結局他人には何も出来ないのがもどかしい。


でもそんな人にも心の平穏が訪れ、幸せな日々がやってくるという ことであれば、同じような悩みのある人の望みになるのかもしれない。 本当は悪夢を見ないで済むのが一番なんだけれども。とにかく、著者はお疲れ様でした。今後の人生が良きものでありますように。


【データ】
菊池真理子 (きくちまりこ)
酔うと化け物になる父がつらい
【初出情報】チャンピオンクロス(2017年) 【発行元/発売元】秋田書店 (2017/9/15) 【発行日】2017(平成29)年9月30日初版発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作)
■購入:
amazon→ 酔うと化け物になる父がつらい

「夜寝ていると、めちゃくちゃに顔を撫でられて起こされる。それが人生最初の記憶……」 幼い頃から、父の酒癖の悪さに振り回されていた著者。中学生になる頃には母が自殺。それでも酒をやめようとしない父との暮らしに、著者はいつしか自分の心を見失ってしまい…。圧倒的な反響を呼んだ家族崩壊ノンフィクションコミック。読後涙が止まらない全11話に、その後の描きおろしを収録。家族について悩んだことのあるすべての人に読んでほしい傑作。


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【オススメ】 松本剛/ロッタレイン


ロッタレイン(1) (ビッグコミックス)

■【オススメ】内容的にはやるせなくて好きではないが おそらく読んだほうがよい一作。

冒頭から病室にいる主人公。運転手だがバスを暴走させて ケガをして入院した。幸いにも回送車なので乗客はナシ。 母親をなくし天涯孤独になったところで 上司からのパワハラがあり付き合っていた女性に 裏切られて精神的に参っていた、ということが 週刊誌はじめマスコミで報道された。


実際は、彼女が上司と行為をしているところを目撃したのが、 引き金になったのだった。そんな病床の彼のもとへ、見覚えのない 少女が一人。現れた彼女は彼の身元を確認してひとこと、「来ないで。」 と言って、帰っていった。


トラブルをおこし、会社にもいられず、ケガもした、家族もいない彼。 そんな状況だったが話は急転。母を残し家を出ていった父が彼の もとを訪ねてくる。一緒に住まないか、と。そして先に現れた女の子は、 父の娘だった。ただし、彼女は連れ子。その下には父の血を引いた 弟がいた。結局主人公は、父のもとへ行くことにして新潟県長岡市へ。


そんな話。重い。そして凛とした中学生の女の子である妹に、 主人公は惹かれる。際どい。まぁ血のつながりはないわけだが。 いやそういう話じゃない。まず仕事どうするんだ。という話があるわけだが、新しい家族の話のほうがメインで主人公はとりあえず放置される。


父は主人公のことを気にし、父と血のつながりがない妹は 母がいなくなれば自分一人になってしまうと思う。 それは、少し前の主人公の境遇でもある。そんな追い詰められた ギリギリの人物が複数出て来る話が明るいわけはなく。 正直この先どうするんだという物語で読んでいていい予感がまるでしないのだが、いやまぁたまにはこういう話も読むべきかなと。


2014年の連載開始から雑誌休刊を経た移籍はあれど丸三年分 を全3巻として8月から10月までに刊行。本作も最終ページのノンブルが254と厚めな一冊。ってじゃあ奥付の記載は一巻収録分がその号数ってわけじゃないのか?おかしくないか表記?まぁそのまま記載しておくが・・・。 続刊発売済→ロッタレイン(2) (ビッグコミックス)


【データ】
松本剛 (まつもとつよし)
ロッタレイン
【初出情報】月刊IKKI(2014年)、スピリッツ増刊ヒバナ(2015年〜2017年) 【発行元/発売元】小学館 【レーベル】ビッグ コミックス スペシャル ヒバナ 【発行日】2017(平成29)年8月15日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作) ■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→ ロッタレイン(1) (ビッグコミックス)

新海誠、絶賛!!「はげしくて、静かな奇跡。松本剛の漫画をいつも待っている」
仕事・恋人・母親…全てを失った一(はじめ)の前に現れたのは、14年前 自分と母を捨てた父と、初めて会った血のつながらない義妹・初穂。初穂の母と弟とともに長岡で一緒に暮らすことになるが、家族を乱されることを恐れる初穂は一(はじめ)に敵意を剥き出しに。複雑な関係ながら〈家族〉になろうと歩み寄る一(はじめ)だが、少女と女性の間を行き来する美しい初穂に心奪われ……衝動と愛情が交錯する、ひと夏の儚い恋の物語。全3巻8〜10月連続刊行!


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