植芝理一/大蜘蛛ちゃんフラッシュ・バック


大蜘蛛ちゃんフラッシュ・バック(1) (アフタヌーンコミックス)

■父親の過去がフラッシュバック、 若き頃の母親との日々が現前に展開される 少年、というマニアックな設定の話。

高校生の少年が夢に白昼夢に見るのは、 女子高生。しかし彼女は今おなじ学校にいるわけではない。 そして彼女が誰かを彼はわかっている。 それは、昔の母親。彼の中には 亡き父親の記憶が入り込んでいて、 そのフラッシュバックを彼に見せているのだった。


他人の記憶が見える、というサスペンスにもなりそうな 設定で展開するコメディ。しかも、それが母親に 恋していた亡き父親の記憶で、それがゆえに 少年は母親に恋してしまっているような状態になっている、 というマザコン通り越したラブコメである。


まぁ気持ち悪いというか居心地の悪さのある設定で、 マニアックというか悪趣味というか。 これを成人向けマンガとしてではなく、 一般マンガとして転がしているところが なんとも人が悪い。


報われぬ感情に囚われている かわいそうな主人公の話ではあるのだが、 一応出口は用意されていて、 同じ学校で彼のことを気にかけている 少女が登場してはいる。 その少女は漫研所属だが、 主人公の母親は漫画家で、 主人公の通う学校は母親の母校でもある、 という絡ませ方で、まぁ、 この少女と接近するために父親の記憶があったのだ、 的な話に・・・はあんまり見えないが、 その辺に持っていくしか話の落とし所はないだろう。


いや、成人マンガ的な展開になるなら それはカルトな作品となるだろうが、 それはさすがにねぇ・・・。


【データ】
植芝理一 (うえしばりいち)
大蜘蛛ちゃんフラッシュ・バック
【発行元/発売元】講談社 (2017/10/23) 【レーベル】アフタヌーンKC 【発行日】2017(平成29)年10月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ 大蜘蛛ちゃんフラッシュ・バック(1) (アフタヌーンコミックス)
僕は鈴木実(すずきみのる)、16歳。誰にも言えない悩みがあるんだ。それは、時々高校時代の母さんが見えること。どうやらそれは、死んだ父さんの記憶がフラッシュ・バックしてるみたいだ。父さんの想いも混じってるせいか、僕は母さんのことを──。 このやり場のない感情をどうしたらいいんだ! というわけで、僕は煩悶の毎日を送っています……。


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白乃雪/あたりのキッチン!


あたりのキッチン!(1) (アフタヌーンKC)

■美味しいご飯作りのお話。 ヒロインがコミュ障、という設定は、 まぁ本筋を際立たせるためにはちょうどいいのか。

定食屋のバイト募集に応募したのは、 コミュ障の気があり友達がいなくて人と目をあわせられない という女子大生だった。


なんでそんな子がバイト、という話だが、 自分を変えたい、他人と関わりたい、というのはある様子。 昔住んでいた土地で、父母とよく行った店。 でも父母が亡くなり引っ越して、でも思い出は残った。 受験の際も実は世話になっており、それが 定食屋の亡くなったおかみさん。 再び戻ってきたこの地で、この店で料理の仕事をしたいと 思っていた、という設定は、 よくよく考えればメチャクチャではあるのだが、 この分量で畳み掛けられると納得する。


父母亡きあと預けられた伯母の家が共働きなので ヒロインが料理を受け持って、それで「おいしい」 と言われると家族として認められたようで嬉しかった、 という深く重めの話を背景にしつつ、 基本はコミュニティ障害を自覚するヒロインのコメディである。


ヒロインの料理にまつわる才能を活かしつつ、 善人ばかりが登場し、彼女の世界が広がっていく。 内容自体はさほど珍しいものではないが、 作品に流れる空気は心地よい。 続刊発売済→あたりのキッチン!(2) (アフタヌーンKC)


【データ】
白乃雪 (しろのゆき)
あたりのキッチン!
【発行元/発売元】講談社 (2017/4/21) 【レーベル】アフタヌーンKC 【発行日】2017(平成29)年4月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ あたりのキッチン!(1) (アフタヌーンKC)
他人とのコミュ能力が限りなくゼロの大学生・清美は、いちど食べた料理はレシピまで解読できるというスゴ技を武器(?)に、定食屋「阿吽」でアルバイトを開始! 接客は地獄だけど、お客さんの好みに応じて料理に手を加える店主・善次郎の細やかな仕事ぶりに感動し、自分が居たいと思える場所をやっと見つける。善次郎の息子・清正(高校生)も、そんな清美に影響されて…。ホッと美味しい定食コメディ、どうぞ召し上がれ!


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くらふと/ゆかいなお役所ごはん


ゆかいなお役所ごはん (星海社COMICS)

■食堂それもお役所の食堂に 絞りこみ、かっちりしたフォーマットで 描く紹介マンガ。

題名通り、お役所の食堂を 紹介していくマンガ。 潜入、というのではなく、 アポイントメントをとって ご担当者に取材もするスタイルである。


各回はたった4ページ。 その中で、場所を紹介し、 担当者も出し、料理も出し、 その魅力も表現して、ということをこなす。 ルポ漫画として 完成度がかなり高い。 一方、ページ数の制限もあってか、 毎回のフォーマットは固定化されており自由度は少ない。


役所の食堂だけあり、安く、かつ健康増進目的もあり。 公務員など働く人向け、ではありつつも 一般のお客さんも受け入れており、つまり、読者も 行くことができる。 しかも、一般からの来客を歓迎し誘致に励んでいるところばかりである。


まぁ、単なるプロモーションマンガをカネ出して読んでるだけじゃないか、 いいカモでは、と思わなくもないが。紹介されている食堂は、港区役所、文京区役所、農林水産省、東京都庁、中野区役所、横浜市役所、京都府宇治市役所、 武蔵野市役所、町田市役所、立川まんがぱーく、立川市役所、埼玉県庁、 柏市役所、千葉県庁。中には複数の食堂があり別の業者を入れて競わせている ところもあり面白い。そして受託側の名前として西洋フードやグリーンハウスなど 馴染みのある名前が出てきたのも楽しめた。というか、 どこも行ってみたい。  続刊も刊行済→ゆかいなお役所ごはん(2) (星海社COMICS)


【データ】
くらふと
ゆかいなお役所ごはん
【発行元/発売元】星海社/講談社 【レーベル】星海社COMICS 【発行日】2017(平成29)年10月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ ゆかいなお役所ごはん (星海社COMICS)
お役所の職員食堂でごはんを食べよう! 新鋭・くらふとが贈る新感覚グルメまんが! おいしくごはんをいただきながら、看板メニューや独自の取り組みについてお話をうかがえば、「お役所」の硬いイメージもあら不思議……あっという間にゆかいなものに。星海社WEBサイト『ジセダイ』で連載中のゆかいなグルメまんが、待望の単行本化!!


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大野すぐる/バギーウィップ


バギーウィップ(1) (アフタヌーンコミックス)

■「 ベイビーステップ 」を「 おおきく振りかぶって 」に寄せたような作品。

面白くはあるんだけれど、 というテニスもの。 テニス歴5年だが勝てない高校生。 ダッシュ力はあって追いつくのにスリップしてしまうのだった。


特殊な能力はあるのだけれど、 体力がついていない、体幹が出来ていない。 そんな人物に、高校でプロ入りしつつも すぐに故障でリタイアした生徒というのが 同じ学校におり、この人物が彼のコーチングをすることになる。


主人公は、どうしても勝ちたい、 昔一度だけ勝ったことが忘れられない、 というのでテニスを続けているという設定。 ヘタレだが負けず嫌い、ということだが、 その割には5年間何もしてこなさすぎだろう、 という点が引っかかる。


面白いが既存の作品を鈍くさく泥臭くした感じで、 ちょっとこのアプローチは二番煎じ感漂ってしまい 難しいんじゃないかなと思う。それは送り手も同様なのか、 試合シーンを次々見せて話を前に進めようとする。 「弱虫ペダル」あたりを狙っているのかな、 とも思うが、だったらダブルスや団体戦もののマンガに すればよかったのにと思わなくもない。


【データ】
大野すぐる (おおのすぐる)
バギーウィップ
【発行元/発売元】講談社 【レーベル】アフタヌーンKC 【発行日】2017(平成29)年10月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ バギーウィップ(1) (アフタヌーンコミックス)
青春をテニスに賭けろ。 テニス歴5年だが初心者レベルの高校1年生・新(アラタ)。勝てない、うまくなれない、もうやめるしかないのか……自分をあきらめかけていた負け犬に火をつけたのは、プロの道を断たれた天才・佐倉だった! コートではひとり。でもオレには、アイツがいる。最弱プレーヤーが、最強コーチと頂点を目指す、灼熱の高校テニス漫画、始動!!!



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わだぺん。/孫子のアイドル兵法


孫子のアイドル兵法!(1) (ドラゴンコミックスエイジ)

■トップアイドルが商店街活性化にひと肌脱ぐ。 が、自身が前に出るのではなく、プロデューサー的立場として、 というのが面白い。

立ち退きが検討されている商店街。 この街が好きでなんとかできないか、と思う女子高生に、 叔母が耳うちするには、半年前に芸能界を電撃引退した トップアイドルが同じ学校にいるのだという。 しかもそれは小学校の頃に転校していった元同級生だった。


父は究極の珈琲を求めて世界を飛び回り、母は早くに死去、 父の店は叔母がやっているがその叔母は26歳と若い設定。 商店街で生まれ育ち、皆が彼女のことを気にかけるし、 また彼女もフレンドリー。 そんな主人公が元アイドルに課せられた課題を クリアしようとしている際に踊ったダンス。 そこに 稚拙ながらも背景に大きなスタジアムの風景が浮かに。 結果、元アイドルは協力することに。


しかし、主人公の叔母が目論んだのとは違い、 元アイドルの協力は、主人公をアイドルに仕立てること。 そこに、孫子の兵法を混ぜ込んで進める点が戦略的。 プロデューサー的な話にしたのは今どき。


巻末は巻またぎとして上手い切り上げ方、だが、 ちょっと話が薄いままに一巻を終わらせてしまった感もあり。 続刊出たのだがどうしようか・・・→孫子のアイドル兵法! 2 (ドラゴンコミックスエイジ わ 4-1-2)


【データ】
わだぺん。
孫子のアイドル兵法
【発行元/発売元】KADOKAWA 【レーベル】ドラゴンコミックスエイジ 【発行日】2017(平成29)年3月9日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ 孫子のアイドル兵法!(1) (ドラゴンコミックスエイジ)
生まれ育った商店街がなくなる!? 富士塚さくらは地元の商店街を救うため、AMPの元センターで同級生の旭丘すずなに会いに行く。しかし、すずなは孫子を愛する地味っ子へと変貌していて……!?


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青木潤太朗、わだぺん。/℃りけい。

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まりも/勇者様、湯加減はいかがですか?


勇者様、湯加減はいかがですか?(1) (裏少年サンデーコミックス)

■勇者系ファンタジーのツイスト、 ちょいお色気足し。温泉ものの シチュエーションコメディとして読めばいいのだろう。

ロリッぽい表紙、も少し色気を足した扉絵。 たぶんそれがすべてなのだろう。


人類とモンスターの戦争が終わった、 という世界でのお話。 主人公は元勇者だが主だった功績がなく、 そのために彼はモンスター領に配された。 しかもモンスターの元四天王とともに、 温泉勤めの身に。


戦っていた相手と一緒に暮らすことにも、 田舎に配置されたことにも、 割り切れなさを感じる主人公。 ただ、一緒に働くモンスターが 前向きなので、それに感化される、という展開のお話。


温泉舞台なのでお色気要素あり。 そのお色気はモンスターが担当。 表紙は同僚の元四天王の一人である。


物語自体は人間側が勇者をモンスター領に配しているのは 深い理由がありそうな、一方の 魔王族側でも何か企みがありそうななさそうな、 という匂わせかたをしておりそれなりの深みもありそう。 だが現時点ではお色気コメディ要素を強調する方向で、 ライトな話が好きな人向け。


【データ】
まりも
勇者様、湯加減はいかがですか?
【初出情報】裏サンデー(2017年) 【発行元/発売元】小学館 (2017/7/19) 【レーベル】裏少年サンデーコミックス 【発行日】2017(平成29)年7月24日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ 勇者様、湯加減はいかがですか?(1) (裏少年サンデーコミックス)
人間対魔族の永きに渡る戦争が終わった世界。 種族間和平が進む中、元勇者・ロキが再配属されたのは モンスター娘達が集まる温泉宿だった!? 悩めるモンスター娘達をあの手この手で癒そうとする ちょっとエッチな人外温泉コメディ、はじまります♪


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くろたま/社畜に死神が憑く案件


社畜に死神が憑く案件(1) (ジーンピクシブシリーズ)

■死神に憑かれる話だが死期を待つ話ではないという のは良いツイスト。面白いのだが、拡張性がないような。

今日も午前様で帰ってきた女性の前に現れたのは、死神。 その存在を認めた所でヒロインが言うには、 「私がいつ死ぬのか教えて」「それまでに何とかする/ 悪いけど業務上の理由で今死んでる場合じゃない」


一方の死神も、彼女の寿命は相当に先であり、 逆にそれまでに過労死してしまうことを 防ぐのが今回の役目。死神にとっても異例な仕事なのであった。


格好いい男前なヒロインと、甲斐甲斐しく世話をする 死神の話という、ユニークな設定のコメディである。 この二人、っていうか一方は人ではないが、 そのやりとりは面白い。


ただし。一巻通して特にそれ以上の展開はない。 ブラックなお仕事ぶりが示されるだけ。 彼女以外の人間ができないのと、 彼女が人に任せることができないのとが原因のようなので、 その解消が一番よね、という話ではある。 が、そこまでは進まず。


ヒロインが生かされているのは死んでしまうと多大な影響を 世界に及ぼすため、というような話が出てくるので、 いずれはそのあたりのエピソードが示されることになるのだろうが、 ここから風呂敷を広げていく展開が果たしてできるのか? 既に小さくまとまってしまった印象があるため 拡張性についてはやや疑問。


【データ】
くろたま
社畜に死神が憑く案件
【発行元/発売元】KADOKAWA (2017/9/27) 【レーベル】MFC ジーンピクシブシリーズ 【発行日】2017(平成29)年9月27日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
■購入:
amazon→ 社畜に死神が憑く案件(1) (ジーンピクシブシリーズ)
「業務上の理由で 今、死んでる場合じゃない」
優秀だが仕事が断れず、社畜状態の栞にある日、生真面目でウブな死神がとり憑く。 予定された命日より早く過労死しそうな彼女に死神は世話を焼き始め…!? 世話焼き死神と真性社畜女子の社畜ラブコメディ!!


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