玉井雪雄/本阿弥ストラット


本阿弥ストラット(1) (ヤングマガジンコミックス)

■ 目利きの人間が人を見抜き、使っていく。が、狐と狸の化かし合いな 感もあり、一本調子でないのが上手なところ。

本阿弥光悦の玄孫だという人物が主人公。 彼は船底に繋がれているが、絶望はしていない。 そこは人買い商人の奴隷船。他の人々の気配を感じ、 彼らに色々な言葉を投げかけていく。すると 皆は彼に興味を持ち、彼の言葉に少しずつ惹かれていく。


口八丁手八丁という感じの主人公だが、 人の器を目利きして、それを進むべき方向に導くという話。 では彼がトリックスターなのかというと、 彼視点で話が進むので、そういうわけではない。


奴隷とされているのは、共同体から捨てられた棄人、 逃げ帰る場所も逃げる気もない人々が殆ど。 一方で元船乗りだという人物もいる。 他には自分の殻を抜け出したいと思っている者や、 逆に自分の殻がない者も。 そうした者を転がしながら動かしていく話だが、 自分の器は見ることができない、という点が肝か。


いろいろと動かし面白そうに見せるのだけれど、 奴隷船の船底から始まる話というのが恣意的で、 なぜそこから始まるのかの説明が脆弱。 なので読者が話にそもそも入り込みづらい。 畳み掛けるように進む展開は読ませはするのだけれど、 遠くの物語を眺める感が否めず、 テクニックのある人が練り込まないままに話を始めてしまった ような印象を受ける。実在した著名人の話というなら この導入もまだわかるのだが。 一巻は相応に面白いけど、 続刊買う気があんまり起きない。


【データ】
玉井雪雄 (たまいゆきお)
本阿弥ストラット
【発行元/発売元】講談社 (2017/7/6) 【発行日】2017(平成29)年7月1日発行 ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★
■購入:
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徳川家康が一目置いた刀剣の目利き・本阿弥光悦の玄孫・光健。目利きの才は受け継いだが、彼が見るのは「人の器」。どんな土でもひねり方次第で名器に生まれ変わる。奴隷船で売られていく「棄人(ふてびと)」たちが、光健の目利きで生まれ変わり、ある冒険へと旅立つことに!


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