【オススメ】 萩尾望都/ポーの一族 春の夢


ポーの一族 ~春の夢~ (フラワーコミックススペシャル)

■【オススメ】久しぶりの「ポーの一族」新作は シリーズ初見の人でも問題なく作品に没入できる一巻完結本。

舞台は1944年のイギリス・ウェールズ地方。 エドガーはすれ違った少女の、心細い目に心惹かれた。 昨夏にリヴァプールから来た一家だがその子たちは ドイツからの移民だという。


ドイツのユダヤ人という立場で親戚を頼り子供たちだけで イギリスに渡ってきた姉弟。弟のキャラクタはー アスペルガー気味なのか。姉は、頑張ってイギリスになじまないと、 弟の面倒も見なければ、と奮闘している。


それに関わることになる 少年ふたりがエドガーとアラン。少年とはいってもそれは 風体だけで、実態はバンパネラであり実際は年齢を重ねている。 本作でのエドガーは思慮に欠ける行動をとることは殆どなく、 そうした役割はアランはじめ他の人物に振られている。


そして、他のバンパネラたちも多数登場する。気づけば バンパネラ大合戦というか、まぁ別に戦うわけではないが、 『X−メン』を見ているかのような内容に。 人物の連関の仕方は面白いが、前作に出てくる人物は ほぼおらず、その点で連作っぽさは少ないが本作からでも読みやすい。 とても美しい悲劇となっている。 ちなみに時代背景と話の本筋は、ほぼ関係がなかったりする。


バンパネラ特有の時を超越した存在感は、本作ではエドガーが 全身に纏っている。一方で他のバンパネラにはそこまでの存在感がなく、 俗物のような雰囲気が漂う。これは、バンパネラを出しすぎた弊害か。 寿命の短い人間は行き急ぐのか戦争をする、という話であるが、 一方でバンパネラ同士の争いも描くのは、人間も人間でいられなくなった 者も結局似ているということか。しかしそこは、戦争を描くのであれば、 バンパネラは争いに距離を置くものとして対比するほうが効果的で あったようにも思うのだが。


巻末まで読むと、なんだろう、これは、神隠しの話のようになっている。 結局、エドガーとアランの話では実はなかった、 というのが本作で、なのでちょっと肩透かしを受けた感もある。


【データ】
萩尾望都 (はぎおもと)
ポーの一族 春の夢
【初出情報】flowers(2016〜2017年) 【発行元/発売元】小学館 (2017/7/10) 【レーベル】フラワーコミックススペシャル 【発行日】2017(平成29)年7月15日初版第1刷発行 ※電子版で購入
■評価→ B(佳作)
■購入:
amazon→ ポーの一族 ~春の夢~ (フラワーコミックススペシャル)

名作「ポーの一族」40年ぶりの新作続編! 不朽の名作「ポーの一族」から40年。ついに新作の続編がコミックスに!! 永遠の時を生きるバンパネラ(吸血鬼)であるエドガーとアランは、 1940年代戦火のヨーロッパ、イギリス郊外でナチスドイツから逃れてきたドイツ人姉弟と出逢う・・・ そしてその出逢いが新たな運命の歯車をまわすーーー


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