西荻弓絵、飛松良輔/天を射る


天を射る (1) (ビッグコミックス)

■江戸時代舞台に貧乏武家の三男坊が弓術にすべてを懸ける。

京都の蓮華王院三十三間堂、 矢を射通す堂射、通し矢で天下惣一、記録達成に 懸ける男の話。


江戸時代、天下泰平の世の中。 主人公は貧乏武家の三男坊。 長男は弓も剣も優秀で藩の武術指南役への推挙も噂され、 次男は頭脳明晰で藩校の師範代を務めている。 そんな中、主人公も弓の道で天下を取りたいと夢を見る。


同じく三男坊の身の幼馴染が弓と矢を作り、 それを使って彼は名を上げようとする。 たまたま暴走した牛を止めようとした際に 通りがかったお武家様が藩の弓術指南役であり、 主人公はその才と度胸を買われ内弟子にスカウトされる。 そこで彼は、正規の手段で幼馴染とともに入門したいと 条件をつけるのだった。


星野勘左衛門、星野茂則をモデルとした物語。つまり主人公は 実在しており、なので史実から彼が 天下一の大記録を樹立することはわかっている。そうした上で 読む話であり、構成や演出を楽しむ話。 友情をベースとした話は読む限りではいったん小休止、 修行ベースの話で展開していくのが一巻の後半。 そうした展開、構成は確かに読ませる。読ませるのだが、 このテーマ設定で、弓道勝負以外の何かが果たしてあるのか。 その枠の中での最善の作とはなるだろうが、 それを読みたいかというと、正直疑問符は残る。


【データ】
原作=西荻弓絵、漫画=飛松良輔
天を射る
【発行元/発売元】 小学館 (2019/4/26) ※電子版で購入
■評価→ C(標準) ■続刊購入する?→★★★
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“江戸のオリンピック”で天下一を射止めよ
京都「三十三間堂」本堂軒下。 全長約120mを端から端まで、矢を何本通せるか―― 「通し矢」は藩と藩の面子を懸けた“江戸のオリンピック”。 これは「堂射(どうしゃ)」とも呼ばれた弓術競技で天下一を目指した若者達の青春の物語――
主人公の勘左(星野勘左衛門:ほしのかんざえもん)は尾張藩貧乏武士の三男坊。 長兄・次兄に比べて取り柄のない勘左は、 「堂射で天下一を成し遂げれば立身出世も思いのまま」 と言われても、「自分の夢」とは無縁だと思っていた。 ある日、「運命の出会い」が起こるまでは――
勝てば天下無双、負ければ切腹覚悟。 「志と勇気」の物語が幕を開ける!
テレビドラマ『SPEC』『ダブル・キッチン』の大ヒット脚本家、西荻弓絵氏×迫力満点の画力俊英、飛松良輔氏の強力タッグでおくる成り上がり譚!


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