地下沢中也/預言者ピッピ

預言者ピッピ 1 (1) (コミック) 地下沢 中也

予言ロボットと、共に育った人間の少年との話。 この世界のデータをインプットし続けていくロボットは、 その情報により未来を予測し分析する。 地震予知ロボットとしてそれ以外の機能は制限されているが、 制限が解除されさえすれば地震以外の予知も可能。 自分を作った博士の息子の運命も、共に育った親友ゆえ 予知することができた。 その親友は子供ゆえか、ロボットの能力を、 願ったことが叶う、と誤って理解している。 そんな彼の身に起こる不幸。ロボットは心がないはずなのに それを事実として受け入れることができず、 地震予測を中断してしまう。

初回の掲載が1999年という作品で、 内容は長編SF。 予測能力が高いが故に、その予言ロボットに人間が依存し始める。 完璧を求める人間は、予測がなされることを絶対視しだす。 そうした事態を想定していた開発者はロボットの機能を制限していたのだが、 しかし、ファーストチョイスができる環境にあるのに セカンドチョイスに甘んじることを人間は我慢できない。 目の前の者を救うため、という反論しがたい理由でもって、 パンドラの箱は開けられてしまう。 全てのゴールが見えてしまい、的中率が100%である世界。 そこで予言が人間や人類の破滅を予言したら・・・

神は人が創造してしまうもので、 創造者は想像力が欠如しておりあるいは人間の抑制力を 過剰に信じており、カリスマ好きな民衆は 神を求めてしまう、それが導く世界は けっして幸福なものではないというお話。 まぁ、神という概念ではなく、全知全能な頭脳、 という表現で、神を理解してくれればいいのだが、 と生み出した博士に言わせている。という具合に、 宗教と切り離して描いている分、話が拡散せずに済んでいる。 宗教として描くと信仰を描かねばならないが 、そこを避けたことで話はシンプルになっている。

■続刊購入する?→★★★★★
あー、手塚漫画に最も近いところにいる作品かもしれませんね、これ。

【帯】 「つまりぼくら、人類の未来を すべて計算しつくしちゃったんだ」 究極の頭脳が紡ぎ出す預言は福音か、それとも・・・・・・? 鬼才が描く長編ストーリー第1巻、満を持して登場!

「ピッピ」はヒューマノイド型スーパー・コンピュータ。 地震を予知し、災害を回避するために開発されたロボットだ。 親友・タミオとともに「成長」していくピッピは、 しかしある衝撃的な事件をきっかけに自ら活動を停止してしまう。 そして再び目覚めた彼の口から語られた、畏るべき預言とは−。

地下沢中也 (ちかざわちゅうや)
預言者ピッピ → ビーケーワンで購入 , アマゾンで購入

掲載=COMIC CUE Vol.6(1999年)〜Vol.9(2000年)、Vol.100(2001年)※ 当該雑誌はVol.9の 次がVol.100という表記。 ※連載時タイトル『兆−Sign−』を改題

イースト・プレス

2007(平成19)年5月5日第1刷発行
定価=1100円+税



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