このマンガ一巻がすごい!2007年8月編

【月間レビュー数=76作品(年間レビュー数=計586作品)】8月に読んだ漫画1巻で特に印象に残った作品をご紹介。

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今月のパワープッシュは、「 Re:Life 」, 「 みこととみこと 」 , 「オレたま―オレが地球を救うって!? 」, 「 ひらひらひゅ〜ん 」 です。

僕のやさしいお兄さん 1 (1) (花音コミックス) (コミック) 今 市子 レビューはこちら

ゲイに目覚める少年の話、のはずが、複雑に複雑を重ねた環境で新しい家庭にとまどう主人公のホームドラマに発展。アクロバティックで、頭がぐるんぐるんになりそうな設定だが、そのあれよあれよの展開は見事。軽妙に綴っていく。

きょうだいは血の繋がりがなかったりもするのだが、兄妹ならともかくも男同士なので「血が繋がってないからOK!」という話にはならないわけで、でもまぁ繋がっていないほうが同性でも恋愛はしやすいのかな・・・そりゃそうだろうな。

今後の期待は、ストレートに見えるもう一名の兄弟をどう使っていくのか、でしょうか。

ひらひらひゅ~ん 1 (1) (WINGS COMICS) (コミック) 西 炯子 レビューはこちら

私は勝手に、同性愛ものだろうと決めつけていたので、最初から男にいくものだとばかり思ってました。すみません。その手の話もありますがそうじゃないものが殆どな、要するに普通の学園漫画。弓道部メンバーの恋愛話というか人間関係が次々綴られていく青春コメディ。

といってもまぁ作者が作者なので、性格はさまざま。女子は竹を割ったようなキャラクターで、男は男の腐ったような感じのうじうじかげんもちらほらと。女の子が格好良く、男の子は、まぁ、そうだよなぁ、と身につまされつつ、でもそんな男子に救いを与えてくれる物語。女の子が女神なんだよなぁ。

オレたま 1―オレが地球を救うって!? (1) (ジェッツコミックス) (コミック) 原田 重光 (著), 瀬口 たかひろ (イラスト) レビューはこちら

一カ月射精できないという状態に追い込まれた主人公と、「魔界にもいない」「こんなグロテスクな」ものにさわって射精させなければいけないかわいい小悪魔との、射精をめぐっての攻防を描くエロチック・コメディ。主人公のモテ話だが、モテてはいけない、いってはいけないという制約がついているところがいい味を出している寸止め系。

小悪魔のライバルも登場、少年はバイト仲間で憧れの女の子もいて、嬉しい状況に陥るがそんなモテ期がこの時期にかよ!というピンチの連続。小悪魔も早く女王を解放したいのだが、ライバルの行動や少年の恋愛をなぜか妨害したくなる、というツンデレ展開あり。

みこととみこと 1 (1) (バーズコミックス) (コミック) ハラ ヤヒロ レビューはこちら

現世を知らず浮世離れしている神様、そのボケに突っ込む女の子。さらに女の子の姉も登場、これは美人だが発想が守銭奴。そんなコントものだが、スゴイのは、絵。児童向けか?と思うくらいのアップ続出、背景は必要最小限。しかし、絵のデフォルメかげんのおかげで、手抜きという感じはせず、読みづらさも感じない。 思い切ってネタだけで勝負する速球派。こういうのもありだよな、背景なんてどうでも、4コマでなくてもいけるんだよ、と再確認。すがすがしくほのぼの。神様とのコントが楽しく、なんかはまる。

アベックパンチ 1巻 (BEAM COMIX) (コミック) タイム 涼介 レビューはこちら

未知のスポーツ、アベックスポーツ。男女ペアで、手を繋いだまま対戦を行い、その手が離れた時点で負け、・・・そんなスポーツが見世物として果たして面白いのかという疑問はあるのだが、この作品ではその疑問を勢いでねじふせてみせる。

男女ペアでないと出来ないスポーツでチャンピオンの座まで駆け上がってやる!と決意する男ふたり・・・パートナーを調達しないといけないという、この話の歪み方は普通に考えればギャグなのだが、真面目に青春ドラマをやっているところが面白い。

メモリアノイズの流転現象 1 (1) (バーズコミックス) (コミック) 上遠野 浩平 (著), 秋吉 風鈴 (イラスト) レビューはこちら

わかりやすい話としてはじめながら、途中途中にエッジのきいた材料や新たな謎を投入し、複雑さを増していく。なんだかわからないが、全然わからないわけではない、というところが読み進める気力を無くさず寧ろ増進する。

物語の出来は着地してみないとわからないが、しかし、その過程は面白いに越したことはない。特に、一巻読み切りでなく続々刊行される漫画単行本では、語り口が魅力的であることは重要な要素だろう。

スパイシーピンク 1 (1) (クイーンズコミックス) (コミック) 吉住 渉 レビューはこちら

装恋愛から始まる恋物語。中身は・・・殆どハーレクイン?

ヒロインの設定が漫画家なのでリアリティはばっちり。中堅マンガ家の葛藤が上手に描かれている。土台となるヒロインの設計がしっかりしているので、スクリューボールコメディの部分も余裕あり。友人の恋や彼の妹、彼の元カノやヒロインの元カレまで含めて上手い具合に絡めていて、面白い。

戦国戦術戦記LOBOS 1 (1) (シリウスコミックス) (コミック) 秋山 明子 レビューはこちら

戦国の時代、どこにも属さぬ傭兵集団を舞台にした話。 集団といっても登場するのは主人公の少年に、加えてひとり、ふたり。少人数で依頼をこなしていく話となっている。この、人数を絞ったところが見事。むやみに大きな話から始めず、規模としては比較的小さめなものから順次扱っていくのは、風呂敷の広げ方として好感が持てます。

「パイナップルARMY 」のような話と思えばいいのではないでしょうか。面白いです。

CHIMES 1 (1) (少年マガジンコミックス) (コミック) 渡辺 静 レビューはこちら

ヘタレだがゲームは得意、という秀でた一芸をもつ主人公をうまく利用した点は、「ドラえもん」の映画版でのび太が度々英雄になるのと同じ。命のやりとりがかかっている、という点も似てはいるが、この作品の場合、そこにある意図もしくは悪意がいったい何なのか、という推理サスペンス的な興味もある。

ただ最初に人が死んでいるので、あんまり緩い結末にはなりそうにないのだが、どうオチをつけるのでしょうか。

Re:Life 1 (1) (ヤングキングコミックス) (コミック) 富田 安紀子 レビューはこちら

あるきっかけから能力をもった、超能力者ものの一作。それは主人公が持ちたい能力ではなく、その能力を特に喜んでいない。それ以前に、主人公は生に対して悲観的なので、読んでいてまずシンドイ。まったく主人公に共感はできず感情移入しづらいしんどさなのだが、しかし、彼のバックグラウンドは、小出しにしか描かれないながらも色々あるようで、彼の態度は納得がいく。しかもそれが飾らぬ地であることがわかり、地が出せるならそう問題は深くない、ともいえ、それが救いであり、実際話を重ねるにつれ主人公の態度はわずかではあるが好転しているように見える、。

見えるものが真実とは限らない、というテーマで、主人公のもつ特殊な能力を絶対視したり持ち上げたりしないところが大人で深い。物語自体の構成は高度であり、それは巻末に収録された一見読みやすいが展開のしようがない読み切り作品から上手にバージョンアップされているといえるだろう。

Do Da Dancin’! ヴェネチア国際編 1 (1) (オフィスユーコミックス) (コミック) 槙村 さとる レビューはこちら

バレエに賭ける人生、新章。役を演じることで、自分も知らなかった個性が出てくる−というのはまぁ確かにそうなんだろうけどなぁ。

槇村さとるは、結構痛いので精神状態が良くないと読みたくないのですが。青春の飲み込みづらいざらざら加減、というのがある。まぁ、買って置いておけばいいんだよな。読めるときまで放置ということで。

ハロー・グッドバイ 1 (1) (デザートコミックス) (コミック) 那波 マオ レビューはこちら

失恋から始まる恋もあり、エッチから始まる恋もある。という、高校生が主人公の恋物語。

先に進むために彼女との別れを選んだ男の子と、彼が生活の全てでぽっかり穴の空いた女の子。そのヒロインにちょっかいを出してくる男とは最初犬猿の仲だったがじゃれあううちに本音が飛び交い、いつしか心惹かれていく。一方、自分の選んだ道を邁進するモト彼だったが、しかし当然無風ではなく、想像外のうまくいかない事態も起きて。そしてヒロインと再会する。そんな三角関係もの。

キライでもないのに別れた関係は、未練が残ってしんどいですね、という話を、高校生でやっている。三角関係あり、セックスあり。しかし、背伸びしている感じはなく、恋に恋しているのではなく相手に実際に恋愛しているところが大人びていて、高校生ものの他の漫画とはそこが一線を画している。

ドボガン天国 1 (1) (ヤングキングコミックス) (コミック) 真田 ぽーりん レビューはこちら

ペットショップ舞台の軽いドタバタコメディ4コマだが、鳥中心に動物に関する知識も紹介していく、うんちくものな側面もあり。更には、ペットショップに泥棒が入るという事件から、ペットショップの存在意義といった硬い話にも触れている。

深い話まで掘り下げることが出来ていて、読み手を飽きさせない。勉強しながら描いているなという雰囲気はありありだがそこはご愛敬。ぐるっと全体をまとめてひとつの話に仕立てる、という方法にもチャレンジするなど、意欲と可能性を感じる一冊。

人造人間カティサーク 1 (1) (CR COMICS) (コミック) 緒方 てい レビューはこちら

奇妙な設定、奇妙な味の世紀末?もの、人造人間ラブロマンス。

人に恋する人造人間の話。恋の力ってスゴイ!恋する乙女に不可能はない!愛があれば大丈夫!ラブイズOK!

狭い世界を作りこみ、外部を無理に描こうとせず、その狭い中はきちんと設計するというのが、現実世界と異なるハード設定の物語を読みやすくする秘訣でしょうか

TWIN HEART 1 (コミック) 雪村 理子 レビューはこちら

双子姉妹+幼なじみのラブトライアングル。このあとの展開が、外見の似ている双子ならではの上手なエピソード。

本来は好かれ合う同士なので実際は障害はないはずなのだけれど−という、ハーレクインめいた作品。

エロい、ってほどじゃないですが、そちらの興味も満たせます。エロマンガは巨乳ばかりで、とお嘆きの貴兄には是非。

Y氏の隣人R 1 (1) (ジャンプコミックスデラックス) (コミック) 吉田 ひろゆき レビューはこちら

バッドエンドなシニカルストーリーの一話完結もの、という印象だが、案外ハッピーエンドととれるものもあり、バッドエンドを見せずに皮肉るものもあり、主人公も本当に善人だったり善人ぶっているだけだったり悪人だったり無気力だったり。パターンは決まっているが、その要素の出し入れが結構あるので、似たような話はあまりない。変化があるので一冊読んでも飽きないし、読後感も悪くない(良くはないですが・・・そういう話なので・・・)。 同じオチがないという点で、良質のショートショート集を堪能しているのと近い感じがする。

LEGAの13 1 (1) (フラワーコミックス) (コミック) やまざき 貴子 レビューはこちら

話は面白そうで事実2話目から加速度的に面白く転がっていくのだが、少々詰め込みすぎで、画面は華美な描きこみの絵といっぱいの文字で小さな判型ではちと読みづらい。

話の構成としては、「魔女狩り」「軟禁」というフィルターを通して主人公の行動範囲を狭めたところが上手い。その分、話があちこち拡散せず、読者の頭に入りやすくなっている。

おやすみプンプン 1 (1) (ヤングサンデーコミックス) (コミック) 浅野 いにお レビューはこちら

なんだそりゃ、な設定を、すごい表現だ!と褒めるか、話に没入しづらい仕掛けと醒めてみるか。

内容は凄そうだが面白いかというと、痛い。表現手法にも仕掛けがあるので、薦めるに躊躇する。自分自身続刊を買うのに多少の抵抗感を覚える。この作家さんはそんな作風ですね・・・上手いけど、苛つく。まぁ、いろいろ思わせる時点で、作品としては成功なのでしょう。


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