じゃりン子チエ : 1 (アクションコミックス)
■【オススメ】いま読んでも面白い、と思うんだけどどうだろう・・・ 久々に読んだけれど、面白いと思ったんだが。
ぽつぽつとやってます 小学館漫画賞 を振り返る企画、 今回は第26回受賞作品から 、 「 じゃりン子チエ 」 でございます。
下町舞台、職もないギャンブル狂の父親のもとで、主人公の少女は小学生ながらたくましく自らホルモン屋を運営している−という設定のお話。大阪西成、という舞台設定を考えると、なるほど、と思うところもあるのだろうが、いまとなってはその感覚も薄れつつあるのだろうか、関東人としては良くわからない。
かわいそうなチエちゃんの話、と思っていたが、案外そうでもない。チエは基本的にたくましい。愚痴っているように見えるが割りとそれは照れ隠しが混じっている。そもそも父親であるテツのことを嫌ってはいない。父親であるテツも、チエのことは好きで、親子の情というのは確実に通っている。
背景としては、テツの両親、チエの祖父母がきちんと存命で、頻繁に行き来しており、そのあたりが影響してもいるのだろう。そのうえでの、テツと離婚した妻の話が、物語の軸となっている。別れた母親と会う時だけしおらしくなるチエだがその場面でのチエちゃんはきちんと可愛らしい。
また、その土地でずっと暮らしているので、土地の人はみな知っているし、小学校のときの恩師まで登場するという、狭い世界でのお話でもある。
久々に読んだが、暗い話では別にないと思っていたけれど思った以上に テンションは明るめであったし、もっとドタバタしていたかと思ったら、 確かにそういう面はあるけれどもそれだけのギャグ漫画というわけでも なかった。そもそも作品への好印象は残っていたので、つまりは そういうことだったのだろう。薄っぺらい作品ではなかった。 1巻12話収録で満腹感も高い。まぁ完結している作品は、 満腹感よりも空腹感、飢餓感があったほうが続刊を買い求め安いのかもしれないが。っていうか全67巻にもなるのか!まぁゆっくり買い進めることにするか・・・。
【データ】
はるき悦巳
(はるきえつみ)
じゃりン子チエ
【発行元/発売元】双葉社
【レーベル】アクションコミックス
【発行日】デジタル版2013年2月1日発行
※電子版で購入
■評価→
A(絶品)
■続刊購入する?→★★★★
■購入:
amazon→じゃりン子チエ : 1 (アクションコミックス)
ウチの名前はチエ。大阪でたくましく生きてる浪花っ子なんよ! ちょっとばかりおませかも知れんけど、アホーな父親をもったばかりに、お母ちゃんにも逃げられ、ウチ一人で生きていかんならんのや!! 大の大人を向うに回し、じゃりン子チエちゃん大奮戦!
- 2015.02.05 Thursday
- 一巻読破クラシックス
- 00:46
- by happysad